愛してよダーリン




「何であたしのこと……」



あたしは、憧れの沙絢ちゃんがすぐ近くまで来てくれたから、その場ですぐに立った。




「あぁ!前に紫音に紫音と奈緒ちゃんが撮ったプリクラ見せてもらったことがあるの」


「あ、そ、そうなんですか……」




紫音ってば、いつの間にあたしとのプリクラを沙絢ちゃんに見せてたの!?



あたし前から沙絢ちゃんが好きだって話してたのに、紫音プリクラ見せたとも何にも言ってなかったのに!




まぁ、こうして今日会えたからいいんだけどね。


……なんて、目の前にいる沙絢ちゃんにドキドキしてるときだった。




「あははっ」



え?




沙絢ちゃんは突然笑い出した。




「奈緒ちゃんっておもしろいね」


「えっ、おもしろいですか?」


「うん。だって、あたしたち同い年なのに敬語使うんだもん」




そりゃあ同い年だって分かってても敬語使っちゃうよ。



沙絢ちゃんは憧れの人なんだもん。




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