愛してよダーリン




心のどこかで“合格しないでほしい”って思ってる自分がいて、そんな自分が嫌になる。




こんな気持ち、樹には絶対に知られたくない。


笑顔で送らなきゃ。


………その時が来たら。




「報告待ってるからね!」


『当たり前だろうが。1番に“合格”の報告してやるよ』




そう言ってくれた樹に『うん!』と元気よく答えたあたしだけど、


本当は寂しくも思っていた。





そんな寂しい気持ちを悟られないために、あたしは今日あった夢のような出来事を話すことにした。




「そういえばね?今日放課後紫音に突然連れられてある所に入ったのね?そうしたらそこ、雑誌の撮影とかするスタジオだったの!」


『へー』


「あたし前から行きたくてね?そしたら紫音が連れてきてくれて、しかもね?しかもね?」


『なんだよ』


「Kiss Kissの沙絢ちゃんって知ってる?」




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