愛してよダーリン




そんなこと言われたってお母さん………つい昨日友達になったばっかりなんだから、早くも何もないよ……。




生の沙絢ちゃんを初めて見た時のあたしのように興奮してるお母さんは、今もまだ沙絢ちゃんの手を握っている。





って、そんなことより、何であたしの家の場所が分かったんだろう?




「何で…あたしの家の場所…」


「あぁそうだよね。あのね、紫音に連れてきてもらったの」


「え?あ、紫音!」




紫音は沙絢ちゃんの後ろに隠れてたらしく、ヒョコッと沙絢ちゃんの後ろから顔を出した。




「沙絢がどうしても奈緒に会いたいって言うからさ」


「そうなの。今日久しぶりに早く撮影が終わったから、奈緒ちゃんと遊びたくなっちゃって。突然ごめんね?」


「ううん。だいじょ…」


「そんなの全然大丈夫に決まってるじゃない!いつでも暇だからいつでも来てね?」




あたしが返事をする前に、お母さんに先に返事をされた。




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