愛してよダーリン




でもそう思うと、沙絢ちゃんと同じ高校に通えるなんて、まるで夢のようで、まだ信じられない。




手の届かないような存在だった沙絢ちゃんに、紫音のおかげで会えて、


そして今、沙絢ちゃんと同じ高校に通うことが叶うかもしれないなんて。




「あっ!奈緒ちゃん!」




突然誰かに呼ばれたあたしはビックリしたけど、その誰かとは………沙絢ちゃんだった。




だからビックリしたのは、あたしより周りの人たちで、でも呼んだ本人の沙絢ちゃんはそんなことにも気づいてないようで、ニコニコしてる。




更には『おいでよー!』とまで言い、あたしはたくさんの人に注目される中、沙絢ちゃんの元に行った。




沙絢ちゃんは窓側の1番端の席に座っていた。




「ビックリした?」



とても楽しそうそういう沙絢ちゃん。



「ビックリするに決まってるよ。だ、だって沙絢ちゃんが同じ高校に転校してきたんだもん」




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