愛してよダーリン





昼休みが終わる頃、


『学校までスタッフが車で迎えに来てくれるから、帰りのホームルームが終わったら校門まで来てて!』



と沙絢ちゃんに言われ、沙絢ちゃんは自分の教室に戻っていった。




紫音も一緒にその車に乗っていくらしくて、放課後になり樹と紫音と3人で校門の前まで行くと、本当に1台の黒い車が止まっていた。




沙絢ちゃんは既に後部座席の方に座っていて、中で手招きをするから後部座席のドアを開けて乗ったら―――……




「あ!もしかして君が樹くん?!初めましてー、紫音のマネージャーしてる杉本です」




紫音のマネージャーである杉本さんが運転席から振り返っていた。




その言葉は明らかにあたしの隣に座る樹に向けられたもの。




でも杉本さんのパワーを感じる言葉に何て返していいか分からない樹は、ただ『あ、どうも』としか答えれなかった。




.
< 197 / 426 >

この作品をシェア

pagetop