愛してよダーリン
しゃべってる間、ちゃんと笑顔でいれてるかなってずっと心配だった。
今の弱いあたしを、泣きそうになってるあたしを見破られたくない。
絶対樹の前で泣きたくない。
だから沈黙を作っちゃうと、今すぐにでも近くに樹がいる安心感から、気持ちが緩んで涙が出てきてしまいそうで。
しゃべり続けてないと、いつものあたしを保てない気がした。
それを樹は気づいたみたいだけど、今まで幼なじみやってきたんだもん。
当たり前だよね。
でも、あたしは………
「そう?ただ樹が撮影してるの見たら嬉しくてついテンション上がっちゃって!それだけだよ?」
こんなとこで泣きたくない。
それ以上つっこまれたらどうしようって思ったけど、
樹は『ならいいけど』って言っただけで後は何も言わず、あたしの隣の椅子に座ってきた。
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