愛してよダーリン

美少女の本性





「奈緒ちゃんごめんね?待たせちゃって。この人が会わせたい人なの!」




制服に着替え終わった沙絢ちゃんがそう言い連れてきたのは、あの偉そうな女の人………編集長らしき人だった。




え?編集長さん?

何であたしに?





「初めまして。雑誌“Kiss Kiss”の編集長をさせてもらっている南(みなみ)っていいます」




その編集長らしき人はやっぱり編集長で、頭を軽く下げた後、あたしに名刺を渡してきた。




編集長だから偉い人に代わりはないんだろうけど、雰囲気からしてとても優しそうな感じがする。




でも本当に何で編集長さんが……?




だけど、そんな疑問もすぐに解決できた。




「あのね?奈緒ちゃんにお願いがあるの」


「なん、ですか?」


「樹くんを少し、少しだけね?貸してほしいのよ」


「「え?」」




なぜか樹と声が被った。




どういう……こと?


ちょっとは予想もできるけど、良い予感はしない。




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