愛してよダーリン




その予感は的中した。




「実は“地元のイケメン男子高生”って毎月あるコーナーがあるんだけどね?そのコーナーに樹くんを載せたいのよ」




樹もその事を聞いたのは初めてらしく、あたしと同様に驚いている。




「いつもはね?読者の女の子から応募してもらうんだけど、今回は特別編としてどうしても樹くんを載せたいの」


「樹くんもったいないと思うの、1、2ページしか雑誌に出ないなんて。だからあたしはぜひ出てほしい!」




編集長さんも沙絢ちゃんも、どうしても樹にそのコーナーに出てほしいらしくて、それからあたしではなく何度も何度も樹に頼み込んでた。




樹も樹で嫌そうな顔をしないから、もうあたし自身断れないって分かってた。





だから、深くは考えず答えた。




「あ、樹がいいなら全然いいですよ。逆にこんなチャンスもらえるなんて彼女としても嬉しいです」




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