愛してよダーリン
どう帰ったのかはハッキリ覚えてない。
ただ上着のポケットに入ってるマナーモードにした携帯がバイブで何度も震えてたのは分かった。
後はスタジオが駅に近くて、その駅から3つ離れたところが地元の駅だったから、電車の切符を買って電車で地元まで戻ってきたのは覚えてる。
けど歩いてる途中のことはまったく覚えてない。
気づいたら自分の部屋にいて。
そっと携帯の電源を落とした。
もう何も考えたくなくてベッドに横たわると、さっきまで考えすぎて疲れたのか、すぐに寝てしまった。
起きたのはそれから4時間後の夜10時で、夜ご飯の時間はとっくに過ぎていた。
……あぁ、寝過ぎたな。
そう思って部屋を出て階段を降りリビングへ行くと、そこにはキッチンで洗い物をしてるお母さんがいた。
「ご飯食べる?温めてあげるね」
なんだかそのいつもの言葉を………とても暖かく感じた。
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