愛してよダーリン




どう帰ったのかはハッキリ覚えてない。




ただ上着のポケットに入ってるマナーモードにした携帯がバイブで何度も震えてたのは分かった。




後はスタジオが駅に近くて、その駅から3つ離れたところが地元の駅だったから、電車の切符を買って電車で地元まで戻ってきたのは覚えてる。




けど歩いてる途中のことはまったく覚えてない。




気づいたら自分の部屋にいて。


そっと携帯の電源を落とした。




もう何も考えたくなくてベッドに横たわると、さっきまで考えすぎて疲れたのか、すぐに寝てしまった。




起きたのはそれから4時間後の夜10時で、夜ご飯の時間はとっくに過ぎていた。





……あぁ、寝過ぎたな。



そう思って部屋を出て階段を降りリビングへ行くと、そこにはキッチンで洗い物をしてるお母さんがいた。




「ご飯食べる?温めてあげるね」




なんだかそのいつもの言葉を………とても暖かく感じた。




.
< 214 / 426 >

この作品をシェア

pagetop