愛してよダーリン
横になってるあたしから、安心してか出てきた涙が、枕にそっと染み込んだ気がした。
だって、いつも目を見てあまり話さない樹が、今あたしの目を真っ直ぐ見て話すんだもん。
「似合ってるとか似合ってねぇとか、そんなの関係ねぇだろ」
「……っ」
「俺は、奈緒が好きなんだよ」
「……あたしもっ…」
「ん?」
「樹が……好きっ…」
こうやってお互いの気持ちを確認するだけで、こんなにも安心できてしまう。
今になって、何で早く自分の気持ちを素直に言わなかったんだろうって思う。
けどそれほど恋愛って、
簡単そうで難しいってことなのかもしれない。
「ほんとはね…っ、やだった。沙絢ちゃんと仲良くしながら撮影してるの」
「あぁ」
「ヤキモチ……妬いた」
あたし何こんなことまで正直に話してるんだろ、とか思ってたら顔を上を向かされて………。
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