愛してよダーリン




「じゃあ、ごゆっくりー」




言いたいことが言えてスッキリしたのか、お母さんは残りのりんごジュースを持って部屋を出ていった。




「ねぇ、樹」




残りのサイダーを一気に飲みほした樹に問いかけた。




お母さんが部屋に入ってきたときからだったけど、おでこに貼ってる冷えぴたがぬるく感じてた。




早く……変えてほしい。

ぬるくて気持ち悪い。




「冷えぴたが机の上にあるから、取ってほしい…」




さっきまでお母さんと樹と3人で普通に話せてたのに、なんだかまた気分が悪くなってきた。




今は何時かと思い部屋の壁にかけてある時計を見ると、午後2時を指していた。




あたしは夕方に近づくと熱が上がる傾向があるから、熱が上がってきたんだと思う。




「ん、」



新しい冷えぴたを持ってきてくれたはずの樹は、何も持ってない手をあたしの目の前に出した。




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