愛してよダーリン




でも、そういえば今日は普通授業なはずなのに、何で樹は昼過ぎにあたしの家にいたんだろう…。




普通授業なら終わるのが3時過ぎだった気がする。




「今日、学校終わるの早かったの?」



帰るために立ち上がった樹にそう聞くと、樹は『いや。普通授業』と答えた。




じゃあ何で昼過ぎにはあたしの家にいたの?―――……と思っていたら。




「絶対ニヤけんじゃねぇよ?」


「え?」


「余計なこと更に考えて熱上がってんじゃねぇかなって思って、心配して早退してきたんだよ」


「………」


「だからニヤけてんじゃねぇよ」




だ、だって。

こんなこと言われてニヤけない方が無理があるでしょ!


わざわざ早退してきてくれたなんて。

ほんと、あんなに樹を疑ってた自分が今になってバカらしく思える。




こんなに樹が優しいんだってこと、すっかり忘れてた。




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