愛してよダーリン
それにこれからはあまり遊べなくなっちゃうんだから、今日こうやって思い出を残せるときに残しておきたい。
そんなプリクラに対して尋常じゃないくらいこだわるあたしのしつこさに樹は負けたらしく。
「…撮ればいいんだろ」
明らか“嫌々オーラ”を出しながら、しぶしぶ了承してくれた。
だけど、プリクラに対して何の興味もなく何の情報も知らないと思ってた樹は、
「こっち来い」
最後の1枚を撮るときに、あたしを引き寄せた。
そして、『3、2…』とカウントダウンが始まった瞬間、キスされた。
触れた後すぐに離れたけど、あたしは突然のことに何が今起きたのか分からず、呆然と立ち尽くしてた。
「おい。らくがき行けって言ってんだけど。どっち行くんだよコレ」
「え、い、今の…」
「あ?チュープリ?」
「え、ちゅ、ちゅ…」
「チュープリも常識なんじゃねぇのかよ?」
い、樹がチュープリって!
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