愛してよダーリン
でも前から入りたいって思ったことは何度もあって、
でも高校生のあたしたちじゃ入りにくいって紫音と話してたから結局今まで1度も入ったことがなかった。
そんな夢見てたお店に、樹は何の迷いもなく入っていって……。
「好きなの選べよ」
一言そう言った。
え?
えぇぇぇぇ?!!
も、もしかして。
この展開はもしかして。
期待しちゃってもいいの…?
そう思うのも無理はない。
樹の目の前のガラスケースの中には、輝く“ペアリング”がたくさん並べられているんだもん。
だけど、樹はあたしをさらにドキドキさせた。
「あんまこういう束縛するような物あげたくねぇんだけど、」
「…うん」
あたしの方を見ないで、ちょっと照れ臭そうな樹。
樹が次の言葉をもったいぶるから、自分の鼓動がどんどん早くなってくのが分かる。
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