愛してよダーリン




な、なに?!

あと3分で昼休み終わっちゃうのに!

本当に急がないとダメなのに!



そんなあたしの焦りに、不良の拓海くんは気付いてないみたいで。



「アド交換しようよ。俺、ずっと知りたかったんだよね。奈緒ちゃんのアド」



スローペースでアドレスを交換しようと言ってきた。




「い、いいよ」


「まじ?」


「けど、あたし急がなきゃだから……樹に聞いてもらえるかな?ほんと、もう行かなきゃ!」


「え?あ、ちょっ」



だけど、アドレス交換するとかしないとか考えてる時間が無いから、


とっさにそう言い、あたしは走って教室まで向かった。



渡り廊下を離れたくらいの所で、拓海くんの『遅刻しないように頑張れー!』って声が聞こえた。



あたしは全力疾走で教室に向かった。



そして拓海くんが頑張れって言ってくれたからか、


あたしが教室に入った後すぐに昼休みが終わる本鈴が鳴った。



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