愛してよダーリン




「でも実際、あの樹くんと普通に話せるなんてすごいよ!」


「そ、そうかなぁ」


「うん!てか、前から思ってたんだけど、奈緒ちゃんって人形みたいだよね!」



へ?……人形?



千里とは数回くらいしか話したことはないけど、千里が仲良い子たちと話してるのを聞いたときも思ったけど、



千里はどうやら、すぐに話を変えちゃう性格らしい。



今も樹の話から、いきなりあたしの話になったから、


頭の回転があまり早くないあたしには、どうもついていけなくて………



「だって目大きいし、髪の毛いつもきれいに巻いてるし、ちっちゃいし細いし!」

「肌白いし、同じクラスになった時から可愛いなぁって思ってたんだよね!」

「なんか人形っぽいし、お嬢様って感じもするかも!」



女の子数人組にそんなことを言われたあたしは、照れて顔が少し火照った。



隣の席に座る紫音は、あたしを意味深な笑みを浮かべて見つめてきた。



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