愛してよダーリン




そして、今。

あたしは洗い物を終えて、樹の部屋へとやって来た。




樹の部屋は前の部屋と比べて少し狭くなった気がしたけど、


前の部屋が広かったから、今の広さの方がちょうど良いと思った。




端にベットがあり、テレビもあるしガラステーブルもある。




だけどその他にこれといった物はなく、樹っぽくシンプルな部屋だった。




部屋に入ると樹はベットでドア側を向いて寝てたから、寝顔が丸見えだった。




あたしはベットのそばまで行き、樹の顔の前でしゃがんだ。




………ケンカしてても、見とれちゃうものは見とれちゃうんだよね。




やっぱりこうして寝てても、顔が整ってるからかっこいい樹。



大好きな………樹。




もしかしたら、あたしが樹のことを好きすぎるのかもしれない。




樹があたしのことを好きな気持ちよりも、


あたしが樹のことを好きな気持ちの方が大きいことは薄々分かってたし。




そう思うと、目頭が熱くなった。




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