愛してよダーリン
ちょっとすると唇の間から樹の舌が入ってきて、あたしの口の中をゆっくりと動く。
それがあたしには未だに慣れなくて、もう自分がどうなっちゃうんだろうって気持ちになる。
樹にキスされると溶けそうになる。
頭がボーッとして、胸の奥がキュンってなる。
……何が言いたいかっていうと、つまり樹とのキスは何て言ったらいいのか分かんない。
上手く言葉が見つからない。
………でも、好き。
「……んっ…」
ほんとに樹に………好きって言われてるみたい。
あたしが『好きって言って』って言っても、樹が言葉で“好き”って言えるはずない。
だってあの樹だもん。
あのお堅く無口で自分の気持ちを言わない樹だもん。
だから、樹からのキスは“好き”って言われてるってことなのかもしれない。
あたしの腰に樹の反対の腕が回って、腰も更に引き寄せた。
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