愛してよダーリン
「で?確かめれたのかよ」
『俺の気持ち』と加えて、今度は触れるだけのキスをしてきた。
「ん?」
「………た」
「なに?」
「確かめたよ。ちゃんと」
あたしのこと、好きだって。
ちゃんと伝わったから。
「大好き」
あたしはそう言って樹に抱きついた。
好きだってほんとは言葉にしてもらいたいけど、それが難しいのは分かってるから。
せめてこうして行動で、キスでたまに好きだって言ってほしい。
そうしてくれるだけでいいから。
あたしは十分だから。
でも、好きって気持ちが大きいと大変なこともあるらしい。
「きゃっ…」
樹に抱きついて自分の体重をほとんど樹に預けてたから、いきなり樹が倒れてあたしが樹を押し倒す形になってしまった。
「ってぇ…」
「ご、ごめん!」
「押し倒すとか、マジで欲求不満なんじゃねぇの?」
呆れたように言う樹に対して、あたしがそれから頑張って誤解を解いたことは言わなくても分かる話だ。
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