愛してよダーリン




無事あたしが欲求不満じゃないことを証明できたところで、あたしは帰ることにした。




玄関まで行くと樹のお母さんには『気を付けてね』と言われ、手作りのクッキーを貰った。




『ありがとうございます』とお礼を言い、あたしと樹は樹の家を後にした。




駅までは樹の自転車を2人乗りして行った。




『自転車直したの?』と、あたしが聞いたら、


『あぁ。自分でな』と、樹のとんでもない特技を知ることができた。




駅に着くとあたしは地元の駅までの切符を買った。




すると、隣の切符販売機で切符を買おうとしてる樹がいた。




「えっ、樹どっか行くの?」


「は?」




樹の切符販売機の画面を見ると、あたしと同じ地元の駅までの切符が表示されてた。




「こっちまで?……ってことは、えぇええええ?!!」


「うるせぇよ」




あたしの最寄り駅まで送ってくれようとしてるみたいで、


結局『大丈夫だよ』って何回もあたしが言っても聞いてくれずに、最寄り駅まで送ってもらっちゃった。




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