愛してよダーリン




「1人じゃ持っていけないでしょ?」




拓海くんはお茶を持っていくのを手伝いに来てくれて、


自販機の下に置かれてる缶を4個持ってくれた。




「ありがとう」


「いいえ。つーか、8個持ってくるなんて無理に決まってるよね」


「どうやって持っていこうか本気で悩んじゃった」




拓海くんと隣に並んで歩くのは、もしかしたらすごく久しぶりなことかもしれない。




「重くない?もう1個持とうか?」


「ううん、大丈夫だよ」




拓海くんは『そっか』と、少し笑顔で言った。




「拓海くんって、優しいね」


「え?」


「前から思ってたけど、拓海くんってすごく優しいと思う」




こうやってあたしが困ってるのを知ってて、わざわざ来てくれたんだもん。




それに今日だって、あたしと梨花子たちのためにセッティングしてくれた。




「なんか拓海くんって、紳士って感じ」




.
< 379 / 426 >

この作品をシェア

pagetop