愛してよダーリン
「あたしの方こそごめんね?拓海くんのこと、傷つけちゃったよね」
「ううん。俺がごめんねだよ」
あたしはふと顔を拓海くんに向けると、拓海くんも今度はあたしをまっすぐ見ていた。
その表情はすごく申し訳なさでいっぱいで………。
「キス……して、ごめんね」
それから何度も拓海くんは謝ってくれて、自然とあたしの中で拓海くんに対する嫌悪感も薄れていった。
キスしてきたことを許すわけじゃないけど、
でも拓海くんの今の気持ちも分からなくもないから、これ以上は責めてもしょうがないって思った。
………でもほんとに拓海くんには、もっと良い人がこれから現れると思う。
今日のキスした罪を忘れてほしくはないけど、
いつかあたしのことを忘れちゃうくらい、好きになれる人を作ってほしい。
なんて、キスされたのに全然責めないあたしは甘いのかもしれない。
それでも、自分でこうして話し合うことができただけで、あたしは十分。
周りにどう言われようと、拓海くんとのことに関しては文句は言わせない。
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