愛してよダーリン
「くすぐんのヤり放題なのに、くすぐらねぇのか。つまんねぇ」
え?え?え?
ヤり放題=大人の階段を登るようなことし放題………ではなく。
ヤり放題=くすぐり放題………ってこと?
あたしはやっと事の意味が理解出来て、顔が一気に熱くなっていくのが分かった。
「お前もしかして…」
「違う!別にエッチなこと考えてたわけじゃないから!」
「エッチなこと?」
「あ…」
「まだ言ってねぇんだけど、エッチなこと考えてたの?って」
墓穴を掘ってしまった。
樹に完全にバレた。
ほんともう……最悪。
きっとこれから樹に散々バカにされていじめられるんだろうなって思うと、
一気にテンションが下がった。
もう反論する気力もないから、もうどうにでもなれ―――……なんて、投げやりになっていたら。
「可愛いな、お前」
あたしの気力を吸い取った張本人が、気力をあたしに与えてくれた。
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