愛してよダーリン
友達のからかいも終わり、もう照れてないのか、顔をあたしの方に向けた拓海くん。
「じゃあまた明日!……あ、今日夜メールするから!」
「分かった!また明日ね!」
あたしがそう言うと、拓海くんがあたしに手を振ってきた。
だから手を振り替えして、あたしは学校をあとにした。
家に帰って携帯を確認すると………拓海くんからメールが来ていた。
“登録よろしく”と笑ってる絵文字に、携帯の番号が書かれていた。
あたしは複雑な気持ちで、拓海くんの携帯アドレスと電話番号を電話帳に登録した。
だって、拓海くんからメールが来たってことは……
あたしのアドレスを、樹が拓海くんに教えたってこと。
好きな人が他の男の子に自分のアドレスを教えてるって考えると、少しだけ胸が痛む。
教えてあげてほしくないってわけじゃないけど、
何も考えずにあたしのアドレスを教えたんだろうな、って考えると、寂しい気持ちになってしまう。
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