愛してよダーリン
「行きたいのは山々なんだけど……拓海くんしか知らないから気まずいかなって……」
『あぁ!それなら樹もいるよ』
「……え?い、つき?」
『うん。しかも友達って言っても、樹以外にあと1人いるだけだしさぁ。来てよー』
まさか樹もいるなんて思わなかった。
そりゃあ2人は友達なんだから一緒にカラオケに行くのは自然であって………
だからって、まさかこんな形で樹と一緒にカラオケに行けるチャンスが訪れるなんて思ってもみなかった。
そして結局あたしは、拓海くんの押しに負けて、カラオケに行くことになった。
場所が分からないあたしを、あたしの地元の駅まで迎えに行くっていう優しさに負けたのもある。
あたしの家から最寄り駅までは徒歩で15分くらいかかる。
だから自転車で行く方が大変じゃないし早く着くから、いつもは自転車なんだけど、
今日は風がかなり強いから、髪がボサボサになるのが嫌だから歩いて行くことにした。
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