愛してよダーリン
1曲しか歌ってないっていっても、歌ったのには変わりないから、あたしはお金を払おうとした。
だけど拓海くんにそれを止められた。
「あたし払ったのに」
「1曲しか歌ってないんだしいいよ。つーか、最初から払わす気なかったし」
カラオケ屋さんを出てすぐ、あたしの問いかけに拓海くんはそう答えた。
「カラオケに誘ったの……実は口実だからさ」
「……え?」
「話があるんだよね」
拓海くんがそう言った後、樹がお腹空いたと言うから、拓海くんも話があるって言うし、4人で隣のファーストフード店に入った。
あたしはお腹が空いていなかったから、飲み物だけを買った。
あたしの隣に樹が座って、あたしの前に拓海くん、その隣に赤髪が座った。
3人ともお昼を食べていないのか、3人ともハンバーガーのセットを買っていた。
あたし1人女で、不良3人に囲まれてる光景は、周りから見ればとても変だと思う。
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