喜怒哀楽ー涙をこらえてー
ー第1章ー15歳になった私
川原 美海(カワハラ ミウ)
15歳 中3

家族はお母さんだけ。

どうして美海には
感情がないかって?


何だろう…

自分でも分からないや。
でも心に思いあたる
事は2つある。


美海には
お父さんとお母さんが
居た。

3歳の誕生日の日、
お父さんが
死んだこと。

美海にとっては
嬉しい日なはずなのに
なぜか美海の周りの人は
涙を流している
人ばかりだった。

美海はそんな状況を
見て大泣き
してしまったんだ。

そしたらお母さんに
殴られたんだ。

泣いたって何も変わらない、
次からお母さんの前で
泣いたりしたら
殴るからねって…

美海はその時から
泣く事もお母さんの事も
怖くなったんだ。

でもそれはまだ
3歳の時の話。

美海の心の中は
怖いことばかりだった。
感情がなくなったのは
もうちょっと先の話。

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