喜怒哀楽ー涙をこらえてー
とりあえず心を
おちつかせるために
美海は煙草を
買った。

ライターで火を
つけながら
美海は思った。


夜の海…
なんか変。

静かだな…

綺麗…


綺麗…
綺麗?

美海が
海を綺麗って思った?

でも確かに
夜の海は綺麗だった。


静かで誰も居なくて
波の音がすごく
響いて…

夜の海…

これから美海の
居場所は夜の海かも。

今までお母さんと
どこかに行った
記憶なんてないから

海がこんなに
綺麗だなんて
知らなかった。


美海は砂浜に
座って
煙草を吸いながら
波の音を聞いていた。

「あの…」

美海は後ろから
喋りかけられた事に
びっくりして

「キャー!!!!」

って叫んでしまった。


「……………………」

沈黙…
お互い沈黙なんですけど。

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