喜怒哀楽ー涙をこらえてー
「…………………」

長い沈黙。

美海は何も言わず
ただただ煙草を
吸いながら
海を眺めた。

「煙草吸ってるの?」

美海はその男の人を
見ないで答えた。

「うん。まあ…」

その男の人は
静かで
とても落ち着いていた。

「そっか…
名前、、、なんて言うの?」

「美海っていうの。」

男の人の第一印象は
顔は見えないけど

なんとなくだけど
夜の海に似ていた。

「みうってどんな字?」

男の人の顔は
暗くて見えないけれど

優しく微笑んで
くれてる感じがした。

なんか変な感じ…。

「美しい海って書くの…」

「…すげー良い
名前。」

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