いばら姫



背の一等高い魔法使いは
ずっとそれを隠し、用心していました


そして十六の年の
ある夏の『音楽の宴の夕暮れ』



仮面の魔女が
こっそり用意していた糸巻き

思わぬ場所で
そのトゲに触れそうになった
一等背の高い魔法使いを庇って
姫は傷を負い、倒れ


そのまま、動く事はありませんでした。










< 4 / 752 >

この作品をシェア

pagetop