いばら姫



―― いい奴だな

初対面だけど、そう思った


こういう俺の勘は
結構当たるんだ



新原はサラサラと
マジックでサインを書いた


「お名前は?」

「あ! 真木空哉くんへ。と
まことの木、そらかなって感じで…」



「………え ? 君…」



新原と俺が
同時に、彼の顔を見る


「……え え? 」


―――その男

"真木空哉"も

何事かと、動きを止めた








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