ほんとのきもち?

あー… 確かにボールに当たったような…


「ほんとはね? 俺が運ぼうとしたんだよ? なのにね、りくが『美夏に触るな』ってぇ…」

「りくナイス」

「えぇッ 美夏までひどいよぅ」


だいたい、こんなに細い圭悟があたしのこと運べるはずがない


「カッコつけんな、バカ」

「…どーせ俺はカッコよくなんかないですよーだ」

「ははッ じゃあ美夏、私部活に戻るから。 美夏は帰ったほうがいいよ」


そう言ってカッコよく去っていくりく

ほんと、『王子』という言葉が似合う

時々りくが女だということを忘れそうになるんだ

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