俺の姫は幼なじみ【完】
「…心臓?」
「ぅん…」
私は幼い頃から入退院を繰り返していた。
それを日向はずっと見てきたわけで…
日向は最初は驚いたがすぐ冷静ないつもの顔に戻った。
「いつから?」
「…明後日」
「文化祭、ムリってこと?」
「ぅん…」
「そか…
どのくらい?」
「検査入院だと思うから一週間ぐらい…」
私は自分で入院のことを言い出しながら、気持ちが落ちてしまった。
「…一週間だろ?
文化祭は残念だけど
ちゃんとお見舞い、毎日行くから…
そんなに不安がるなって…♪」
日向は優しい声で私に言った。
「ぅん…♪
それじゃぁ…今日は寝るね」
「ぅん…おやすみ」
「おやすみ」
パタン…ッ
窓が閉まった後、ベッドに横になった。
日向の優しさに支えられてばっかだな…私。
入院への不安と日向の優しさで涙が頬をつたった。
―――……
――…