俺の姫は幼なじみ【完】
南と黙々とプログラムを分けていると、突然、机が揺れた。
「きゃ…っ」
バサッと音をたてて落ちるプログラム。
「本当にごめんね!!」
机にぶつかったのは三年の先輩。
先輩は平謝りをするとプログラムを拾うことなく、いなくなってしまった。
…まじ…信じらんね―
南はしゃがみこんでプログラムを拾い始めた。
俺もしゃがみこんでプログラムを拾う。
すると南の手がふと、止まった。
「早川君はプログラムをわけて」
「ぇ?…これ、拾わなきゃ「私が拾うからっ」
突然、大きな声を南がだしたので俺はびっくりして手を止めた。
すると南は俺の目を見ずにぽつりと言った。
「…あの時みたいで…
みじめになるから
やめて?」