俺の姫は幼なじみ【完】
●日向side
文化祭の片付けも終わり、俺は教室にカバンをとりにいった。
「ぁ…南」
教室には南がいた。
「…お疲れ様」
「お疲れ…、」
俺はまだ気まずくてそそくさとカバンをとった。
「…早川君」
「…っんぁ?」
突然名前を呼ばれ、びっくりして変な声がでてしまった。
「…入学式
ほら…ぶつかったの…覚えてる?」
入学式?
ぶつかった?
「……っあぁ」
あの時、俺は千幸のもとへ走っていたんだ。
そしたら…女の子にぶつかって…
「あの時から」
「ぇ…?」
「あの時から…
早川君だけ見てた」
南は俺と目を合わさないで窓の外を見ながら言った。
「…俺は……っ…「千幸ちゃんだけを見てた」
南が俺の言葉を繋げた。