俺の姫は幼なじみ【完】
「あら…、編み物?」
夢中で編んでいると看護師さんが病室に入ってきた。
「ぇ…はい」
「彼氏に?」
ニコニコとしながら言う看護師さん。
「えっ…まぁ//」
とっさに後ろに編み物を隠した。
「彼氏には内緒にしてるわよ♪」
「すみません…//」
恥ずかしくて顔から火が出そうだ。
「そろそろ彼氏が来る時間じゃない?」
「あぁ…もうこんな時間っ」
時計を見ると、4時半を針がさしていた。
「じゃぁ、なにかあったらナースコールしてね」
「はい」
看護師さんは出ていった。
「……」
外を見るとオレンジ色の空が広がっていた。