俺の姫は幼なじみ【完】
●日向side
―――……
翌日。
俺はいつもどうり学校に行き、朝練をこなした。
教室に入ると凌がやってきた。
「おはよ、日向」
「おはよ」
席につき、教科書を広げる。
「なぁ…今日の朝の走り、荒れてたぞ」
「うっせ…っ」
んなことわかってるっつーの。
「…はぁ…、てか、大会のことだけど」
凌は呆れたように話す。
「っあぁ…、一週間後だろ?」
「うん…、それで大会終わった後、マネージャーの千幸ちゃんの所にお見舞いに行こうって、先輩が言ってるんだけど」
「だけど?」
「場所わかんないから、日向に教えてほしいらしい」
「……わかった」
本当は行きたくなかった。
だが…みんな千幸のことを心配しているし…。
「はぁ―…」
また、思わずため息をついた。