俺の姫は幼なじみ【完】
―――……
翌日。
俺たち、陸上部は大会会場に来ていた。
「日向、行くぞ」
「おぅ」
俺は凌と一緒にフィールドの外を軽くジョギングしにいった。
だいぶ冷え込んでいて、走っていると顔がかなり冷たくなる。
「日向、」
「ん?」
「千幸ちゃんと何があったか、わからないけど」
「…うん」
「きっと、お前がイライラしてるのと比例して、千幸ちゃんは悩んでるんじゃね―の?」
「…」
「早く仲直りしろよ?」
「…ん」
俺は小さくうなづくだけだった。