俺の姫は幼なじみ【完】
「日向っ、おかえり!」
「ただいま」
病室に帰ってきた日向は私の頭を優しくなでた。
「千幸、せっかくクリスマスなんだし…外出許可もらったから、出掛けよっか」
…―外出許可?
「うんっ、わかった。それじゃあ少し外で待ってて。着替える」
「了解」
日向はそう言いながら、あのマフラーを首に巻いた。
…―ドキッ
「じゃあ、待ってる」
日向はニコッと笑うと病室の外に出ていった。
マフラー、使ってくれてるんだ…。
思わず、1人でにやけてしまった。