俺の姫は幼なじみ【完】
───……
──…
「早川君、約二週間本当にお疲れ様」
「はい」
閉店後、店長に制服を返しに行くと、茶色い封筒をもらった。
「これ、バイト代」
「ありがとうございます!」
俺はその茶色い封筒を握りしめた。
「そんなに喜んで、何に使うんだい?」
店長は少し笑ながら言った。
「…大切な人がいて…その人に」
「そうか…、早川君は2週間人一倍、頑張ってくれたから少し多めにしといたから…。使うといいよ」
「…ありがとうございます」
店長は最後の最後までとても優しかった。
そして、俺は先輩たちにもあいさつをし、日が暮れ始めた店の外へと出た。