俺の姫は幼なじみ【完】
可愛い。
けど…、千幸には…
「……」
俺が黙っていると凌が店員さんに言った。
「すみません、もう少し見て回ってもいいですか?」
「あぁ…はい、いいですよ」
店員さんはニコッと笑うとお店の奥に消えた。
「なんか悪いな…凌」
「じ─っくり選べよ♪」
ニッと笑うと凌はケータイを取り出して、お店の外へ出ていった。
かっこいいな…凌は。
男の俺でもドキリとする笑顔を見せることがあるし。
仕草…というか、行動もさりげなくてかっこいい。
さて…と、
せっかく凌が気を使ってくれたんだから真剣に選ぶか…。
…千幸…喜んでくれるかな。