俺の姫は幼なじみ【完】
ガチャッ
「全然、変わってないね!」
「そうか?みんなあんまり掃除とかしてないから、散らかってる方じゃない?」
「そんなことないよ─」
千幸は入院中にあった大会の記録や写真、練習内容が書かれた日誌など、じっくり見ていた。
「…日向、記録伸びたんだね…」
「あぁ…この前の大会で」
千幸は少し視線を落とすと、寂しげに言った。
「見たかったな…日向の走ってるとこ」
千幸…。
「…そんなの…、帰ってきたらいくらでも見してやるから」