俺の姫は幼なじみ【完】
●千幸side
────……
──…
翌日。
「千幸─、飛行機のチケットとった?」
「うん…!」
私は今日、日本を発つ。
ガチャ…─ッ
いつも軽い玄関の扉がやけに重くて、びっくりした。
自分の家をじっとみる。
…─もう、帰ってこれないかもしれない…。
そう思うと、やっぱり押さえていた涙が溢れだした。
「千幸…、」
お母さんは私の背中をさすってくれた。
お母さん…、
こんな体で生まれてきて、本当にごめんね。