俺の姫は幼なじみ【完】
「……ち…ゆき…?」
……――えっ
急に日向の唇が遠ざかって驚いた私は目を開けた。
そこには同じく驚いている日向。
「…ひなた…?」
「…ごめん……」
なんで…謝るの…?
なんで……
なんで?
「…びっくりしたよな…」
そぅ言って、日向は私の目の下に手を置いた。
あっ…
私…いつの間にか…
泣いてたんだ……
「…ごめん…ごめんっ」
日向はベッドから降りた。
「…ぇっ…ひな「ごめんっ…キス…忘れて」
バタン…ッ
日向は私の言葉を遮って部屋から出ていった。
……日向…
なんで…
幸せだったのに…
私はまたベッドの中で声を押し殺して泣いた。