あたしだけのお医者さん
顔を真っ赤にして泣きそうになっているあたしに向かって先生は、
「すいません、おもしろくてつい。」
と、フォローになってない言葉をかけると、ベッドの横にある椅子に腰掛けて、いくつか質問をして来た。
「具合が悪いのはいつからですか?」
「3日ほど前です」
「どんな具合ですか?」
「頭がズキズキして咳がでます。それと……体がふらついて……息が苦しいです。」
先生は一通りの問診を終えると、
「熱高そうだな…
もう一度計ってみて」
渡された体温計を脇に挟み、しばらくまつ。
ピピッという音と同時に、先生が体温計を取り上げる。
「39.6度………
これは辛いな……。
咳もひどそうだな。
あーんして。」
「あーん//」
恥ずかしいっ///
先生がペンライトとアイスクリームの棒みたいなのであたしの喉を覗きこむ。
先生の真剣な顔が近くにあって、ドキドキし過ぎて息が苦しい。
「もういいよ。
腫れてるね。
かわいそうに。
「呼吸も診ておくね。胸の音聴かせてね。」