あたしだけのお医者さん
「ケホッ…ケホッ」
やばい、咳止まんない……
それでも、無理してお風呂に入った。
おんなじベッドで寝るんだもん。
春人があたしのことなんとも思ってなくても、汚い女と思われたらやだ。
のろのろと髪を乾かして、リビングの椅子に座った。
春人に会ったら絶対ばれる。
その前に寝てしまおう。
早く寝てしまうことを紙に書いておけば、春人は疑わないだろう。
そう思って、紙に書く。
゛疲れたので先に寝ます。
せっかく早く帰って来れるのに寝てしまってごめんなさい。
由香"
そう書いて、テーブルにおく。
もう限界。
目眩までしてきた。
本当にもう寝よう。
そう思ってあたしは、寝室へ行きベッドに潜り込んだ。
寒い………寒いよ…
春人………
助けて………
ほんとは………
助けて欲しいよ………