神威
「…で、遠藤?話はなんなんだよ。」
三田と遠藤は屋上にいた。
しかしそれは第三者から見れば歓談や相談事をしている、というより互いに向き合い喧嘩の前準備をしている、という風にとれる様子だ。
「そうだね…三田君、さっきの授業中のアレだけど…。」
「あれか?偶然だ、ボケッとしてたけどあの時はたまたま運が良かったんだよ。」
「本当に?」
「遠藤…何が言いたいんだよ。」
三田の問いに答えず遠藤は背を向け歩きだし、三田との間が野球の投手と捕手の間くらいまでなったころに歩みを止めた。
そして…。
「おい、遠ど…!!!」
イライラした三田が声を掛けたのを遮るように何かを投げつけたのだ。
三田はその場で転がりながらその何かをかわし、それが当たったと思しき後ろの壁を見た。
「なっ…。」
壁には玩具ではない、間違いなく本物のナイフが2本刺さっていた。
「はい、これで三田君が嘘をついてたことが証明されました。」
そしてニヤニヤ笑いながら手をパチパチと叩く遠藤の姿が目に映る。
三田と遠藤は屋上にいた。
しかしそれは第三者から見れば歓談や相談事をしている、というより互いに向き合い喧嘩の前準備をしている、という風にとれる様子だ。
「そうだね…三田君、さっきの授業中のアレだけど…。」
「あれか?偶然だ、ボケッとしてたけどあの時はたまたま運が良かったんだよ。」
「本当に?」
「遠藤…何が言いたいんだよ。」
三田の問いに答えず遠藤は背を向け歩きだし、三田との間が野球の投手と捕手の間くらいまでなったころに歩みを止めた。
そして…。
「おい、遠ど…!!!」
イライラした三田が声を掛けたのを遮るように何かを投げつけたのだ。
三田はその場で転がりながらその何かをかわし、それが当たったと思しき後ろの壁を見た。
「なっ…。」
壁には玩具ではない、間違いなく本物のナイフが2本刺さっていた。
「はい、これで三田君が嘘をついてたことが証明されました。」
そしてニヤニヤ笑いながら手をパチパチと叩く遠藤の姿が目に映る。