あの日の約束。
「真希、落ち着け。な?ちゃんと答えるから。」

こうちゃんは泣きじゃくるあたしをなだめるように話出した。


「『なんでもない』って言ったのは、真希のことをただの幼なじみと思ってないから。
ここにいるのは、泣きながら教室出るの見て、ほっとけなかったからついて来た。
抱きしめたのは…」


一番聞きたいところで、こうちゃんは言葉をつまらせる。

早く言葉の続きが聞きたくて、あたしはせかす。


「…抱きしめたのは…?」





「…真希が好きだから。」





…え。

今、好きって…




「うそ…っ」

「ほんとだって。何も言わずに離れちゃって…ごめんな?」


「…ごうぢゃーん…」



腕の中で、子供のように泣くあたしを、こうちゃんは笑いながらも抱きしめてくれたんだ。
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