ティラミス捧げます スイーツコメディ祭参加作品
オレの一言に白衣の天使様はその手を止める。


「目で盗むんですよ」


とウィンクした。



おいおいおいおいっ。
お願いだからさ。

オレ、何度も言うけど。


そこらへんにいる高校生です。

もっと言うと男子です。


職人じゃないです。


スキルもないし。
材料だってよくわからない。


だってお菓子作りでしょ?

生まれて初めてですよ、洋菓子なんてもんを作らされるのは。


それを、目で盗んでって……



できるわけながねーって。



「それはさ、気合よ、気合。だって、ミカちゃんに殺されたくないでしょ?」



なんか、背後に殺気を感じたのはオレの錯覚か?


確かに。
変なもん作って。

お口に合わなくて。


オマエ、何してたんだ?


何食わせたんだよっって。


絡まれ、殺されかねない。

可能性は0じゃない。
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