だって好き

授業も(知らないうちに)終わり、あたしと夏実は帰ろうとしていた


あたしは、無意識のうちにカウンターを覗いてしまう


すると高山先生は、カウンターで別の女子生徒の質問を受けていた


「だからここはこう…」
「なるほどお!たかちゃん最高♪♪♪」
「なにたかちゃんて」
「へへ♪」

…………

女子生徒の鼻につく声

しかし、あたしの気持ちとは裏腹に高山先生がハハッと笑った
高山先生の笑顔が女子生徒に向けられる

イラッ



なんだろ…

ムカムカする

近づかないで…

やめて!!!






「…い…!舞ってば!!!」

あたしは、夏実の呼びかけで我に帰った


「はっ!!!ごめん、なに?!」

「はっ!!!ぢゃないで、帰ろ!」
「あ、ごめん」


先生なんだから、生徒に教えるなんて当たり前だよね
笑顔を向ける事も…
そう無理矢理自分に言い聞かせ、2人を気にしながら渋々帰ろうとした


その時………




「長沢さん」






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